NPOはボランティア(だけ)に頼るのをやめた方がいいと思う3つの理由

今回この記事を書くかどうか、結構悩みました。

怒る人出るんだろうなーと。

実際身の回りにも心当たりがあるくらいですし。

でもまあPVもタカが知れてますし、書かないと問題提起にならないなーと思って筆をとることにしました。

今回はNPOはボランティアだけに頼るのをやめた方がいいよ、というのを3つのポイントからお伝えします。

理由その1:自団体の仕事に集中できないから。

今ではたくさんのボランティア募集サイトがあります。

「ボランティアをしたい個人」と「ボランティアを求めているNPO」のマッチングを求めるニーズがある程度あるというのが証明されています。

しっかり「ボランティアでやってほしい内容」や「そのボランティアをやることで得られる体験価値」をしっかり魅力的にできる団体であれば大いにボランティアを募ればいいと思います。

業務がマニュアル化可能であったり、ボランティアをすることで得られる効果が明確(数字とかで出せる)なのはボランティアにうってつけだと思いますし。

個人側も「こういうことできるんだ、面白そう」とか、

「ボランティアを通じて見える自分の姿」がワクワクしたり有用感を感じられる。

のであればそれはきっと双方にとってWin-Winです。

 

ただしそれができるNPOがどれだけいるでしょう。

NPOはそもそも人も時間もお金も限られている団体がほとんどです。

上に書いたことができるのは、

「長年、地道に活動してきて業務に関するノウハウがたまってる」

「効果などを見通せる高い先見性/想像力をもつ人が中心メンバーにいる」

ようなNPOくらいだと思います。

 

でも大半は「自分たちで活動をやることに手いっぱい」な団体がほとんどです。

そんな状態の団体がボランティアを募集するとどうなるか。

「理由その2」でも触れますが、かなりアバウトな募集内容のできあがりです。

でもミッションや想いを語るのは上手な人が多いので、それなりに人は来るでしょう。

私がやめた方がいいと思う理由はこれから書きますね。

 

イメージしやすいようにひとつ例え話をしましょう。

ボランティアが決まって、「じゃあやってみよう」となりました。

おおよその場合、メンバーが時間を割けない業務を担当してもらうことが多いでしょう。

しかしそういう業務は、ハッキリ言います。

たいてい面白くない。

たとえそれがどんな重要な業務であっても。

例えばイベントとかでいただいた名刺のデータ入力。

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これってゆくゆくは協力者や会員になってくれるかもしれない”顧客リストの作成”です。

顧客リストってのは商売や活動においては最重要事項です。

そんな最重要事項なんだけど、データ入力をやる時間がない。

で、いざボランティアさんにやらしてみると。

 

ボランティアさん「思ってたんと違う…!」

で結果ドロン。

 

募集して、やり方を教えて、あれだけ時間をかけた大事なボランティアさんは結局いなくなってしまいました。

でもそんなこと気にかけてられないので、結局リスト化は手つかずのまま。

 

むしろボランティアに教えたり準備をして来た時間が一気にパーになったので、これはもうロスです。損失です。

けっこうリアルに書いてみたけど、どうですか。悲惨でしょ。

理由その2:やや無責任感が漂うボランティア募集内容しか書けないから。

今度は団体さん側で見てみましょう。

ボランティアを募集しなきゃ、となった時に何をするでしょう。

思うことはだいたいこんな感じです。

(本当は名刺のデータ入力、とかイベントの当日スタッフとか、とにかく細かいところをやって欲しいんだけどな。。)

(でもそんなこと書いても来てくれないだろうな。。)

(そうだ!とりあえず活動全体のことをふわっと書いて共感してくれそうな人を募集しよう!)

で、出来上がる内容はというと。

・活動内容とビジョンはしっかり想いも込めて書いてる。

(やり慣れてるからこのへんは余裕。)

・ベンチャーマインド的なのをアピール

(「自分から学び取ってくれる姿勢の人求む!」みたいな)

・組織としての未熟感をアピール

(「まだまだの組織なので、中枢メンバーとして活躍してくれる人求む!」みたいな)

募集内容にこういうの書いてる団体けっこう多いです。

でも考えてみてください。

 

自分だったらこんなん書いてる団体のボランティア入ります?

ちょっと無責任な感じしません?

ポータルサイトみるくらいの学生は「なんか面白そう」と応募はしてくれるでしょう。

で入ってもすぐに雲隠れするでしょう。

それでいちいち消耗するのバカらしくないですか?

理由その3:ボランティアに頼らなくても回せる方法はある

最後ですが、「そもそもボランティアに頼るのはやめたら?」ということ。

「3つの選択肢」を出します。

NPOの中枢メンバーになってくれる人を見つけて一緒に頑張る

NPOの人やNPOに関心がある人はとても勉強熱心です。

財団などが主催するいろんなイベントや勉強会に行くとたくさんNPOのメンバーやスタッフさんがいて、真剣に学んだり吸収しています。

そこで活動のことを話したりすれば、

「今度詳しく話を聞かせてください」や、

「関わらせてください」という人が出て来やすいです。

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こういう人を巻き込み、共に切磋琢磨しながら活動をしていく。

いついなくなるか分からないボランティアの人に神頼みするより、この方が結果的に団体にとってプラスになります。

ITツールやNPO無償提供型のサービスに頼りまくる

いまはNPOには無償でサービスを提供してるところはいっぱいあります。

たとえばイベント参加者のお名前やアドレスなんかを管理するのには

「Salesforce」を使えばいいんじゃないでしょうか。

普通の企業ならめっちゃ高いお金を払わないと使えない顧客管理ツールですが。

NPOなら無料で使えちゃいます。

SalesforceのNPO利用について、詳しくはこちら→ 非営利団体への製品寄贈・割引

労務管理やリスティング広告も無償で使えるたいへんいい時代です。

これは「少ないリソースで社会貢献に取り組んでるんだから協力するよ!」という

企業の社会貢献意識のあらわれの一つです。

これを使い倒せるようになれば、わざわざボランティアさんに頼る必要性もないでしょう。

あと管理系や経理系のタスクなら、Excelも立派に仕事してくれます。

お金を払って誰かに業務委託してみる

たとえば近づいてくるとみんな殺気立つ決算の時期。

NPOは事業報告を年度が終わるたびに書類を行政に提出しないとならないため本当に大変です。

かくいう私も何度苦しんだことか。笑

あれだって月々のコストが安いfreeeや、頭下げて税理士さんにお願いすれば済む話です。

「この膨大にかかっているムダな時間を、少しでも活動に使えれば!」と

思っている人は「お金で時間を買う」というのを意識してみてはいかがでしょうか。

 

どうやればいいの?て人はぜひご相談ください。

 

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志だけでは活動は持続できません。

 

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